素人ライダー山田~55歳からのバイクライフ

50代から大型バイクを楽しむ。

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バイクに乗ることが認知機能へ与える影響

バイクは「脳」にも効く?驚きの研究結果

年齢を重ねるとともに誰しもが気になる「認知機能の低下」。近年、バイクに乗ることがその予防や改善に役立つ可能性があるという研究結果が注目を集めています。バイクが「趣味」であるだけでなく、「脳の健康」にもつながっているとしたら、これは中高年ライダーにとって朗報と言えるのではないでしょうか。

日本自動車工業会(JAMA)が行った調査では、50歳以上のバイクライダーを対象に、定期的な認知機能検査を実施。その結果、週1回以上の頻度でバイクに乗っている人の多くが、注意力や反応速度、空間認識能力など、加齢により衰えやすい認知機能の維持傾向が見られたのです。

特に注目すべきは「初めてバイクに乗る人」よりも、「中断していたが再開した人」の方が、検査結果の改善幅が大きかった点です。これは、過去のライディング経験が脳内に記憶されており、再び乗ることで脳が活性化されたことを示唆しています。

なぜバイクが脳に良いのか?

バイクに乗ることは単なる移動手段ではありません。視覚、聴覚、平衡感覚、判断力など、全身の感覚を同時に使うアクティビティであり、脳にとっては複合的な刺激を受けるトレーニングでもあります。

たとえば、信号や標識の確認、周囲の交通状況の把握、スピードの調整、ブレーキやギア操作など、ライダーは一瞬ごとに状況判断を繰り返しています。この一連の行動が、脳の前頭葉を中心に活発に働かせる要因になっているのです。

さらに、バイクに乗ることで「外に出る習慣」や「目的地までの計画」「季節ごとの体感」など、脳が新しい刺激を受けやすくなり、生活全体が活性化されるという側面もあります。室内にこもりがちな生活よりも、適度な緊張感と変化に富んだ環境が、認知機能に良い影響を与えていると考えられます。

バイクライフが認知機能を守る“生活習慣”に

バイクは単なる乗り物以上の価値を持っています。定期的に乗ることで身体だけでなく脳の働きを活性化させ、年齢を重ねてもいきいきと過ごすことができる一助になるのです。

もちろん、運転には一定のリスクが伴うため、自身の体調や操作能力を冷静に見極めることも大切です。しかし「もう歳だから」と諦めるのではなく、「年齢に合った乗り方」を見つけることで、むしろ心身の健康を保つ手段としてバイクが活用できる時代になっているのです。

最後に、調査では「ライディングが週1回以上ある人」と「半年以上乗っていない人」とでは、注意力や記憶力の維持に明確な差が見られたと報告されています。バイクライフを続けることが、健やかな脳を保つ“生活習慣”になる、そんな新しい価値観が、これからの時代のバイクの魅力になっていくのではないでしょうか。

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